<よくある相談(無断転用編)⑥> 無断転用の「始末書」には何を書くの?
農地転用の手続きをしないまま、農地を駐車場や資材置場、建物の敷地などとして利用してしまった場合、無断転用となります。
このような無断転用について、後から農地転用の手続きを行う場合には、始末書の提出が必要になります。
なぜ始末書を提出するの?
通常の農地転用であれば、農地を転用する前に許可を受けたり、必要な届出をしたりします。しかし、無断転用の場合は、農地転用の手続きをする前に、すでに農地以外の用途に利用してしまっているという違いがあります。
そのため、始末書では、「なぜ農地転用の手続きをしないまま転用してしまったのか」など、無断転用に至った経緯を説明します。
始末書には何を書くの?
一般的には、・いつ頃から現在の利用を始めたのか
・何のために転用したのか
・なぜ農地転用の手続きをしなかったのか
・現在どのように利用しているのか
・今後どのように対応するのか
など、無断転用に至った経緯や現在の状況を整理して記載します。
大切なのは、事実関係を確認して正確に書くことです。
親の代から無断転用されていた場合は?
無断転用では、「自分が転用したわけではない」というケースもあります。たとえば、父親が農地に倉庫を建て、その後、子どもが土地を相続したような場合です。現在の所有者からすると、「父親がいつ建てたのか分からない」「なぜ農地転用をしなかったのか分からない」ということもあります。このように、現在の所有者本人が無断転用したのではない場合には、事情に応じて顛末書として、分かる範囲でこれまでの経緯を説明する取扱いとなることがあります。
分からないことを無理に書かない
何十年も前の無断転用では、「いつから駐車場になったのか分からない」「親が建てたので詳しいことは知らない」ということもあります。そのような場合に、分からない年月や経緯を推測だけで書くのは避けた方がよいでしょう。
まずは、
・昔の資料を確認する
・家族などから当時の状況を聞く
・過去の農地転用の記録を確認する
など、分かる範囲で事実関係を整理します。
そのうえで、確認できた内容をもとに始末書や顛末書を作成します。
始末書を書けば農地転用が認められる?
ここは重要です。始末書を提出すれば、無断転用が自動的に認められるわけではありません。
始末書は、無断転用に至った経緯などを説明するための書類です。
現在の利用について農地転用が認められるかどうかは別に確認する必要があります。
農地の場所や農地区分、転用目的、周辺農地への影響などを確認し、農地転用の許可基準を満たすのかを判断していきます。
そのため、「始末書を書けば、このまま使い続けられる」とは限りません。
始末書だけを作れば終わりではありません
始末書を提出すれば、無断転用が自動的に認められるわけではありません。
始末書は、無断転用に至った経緯などを説明するための書類です。
現在の利用について農地転用が認められるかどうかは、別に農地転用の許可基準を確認する必要があります。
当事務所では、無断転用に至った経緯を整理し、農業委員会への事前相談、始末書などの必要書類の作成から農地転用の手続きまでサポートしています。
・「無断転用を指摘され、始末書を提出することになった」
・「昔のことなので、どのように書けばいいのか分からない」
・「親の代から無断転用になっている」
2026年08月23日 22:49
