<よくある相談(無断転用編)⑤> 無断転用を指摘されました。今から農地転用を申請すれば大丈夫?
そんなとき、「それなら、今から農地転用を申請すれば大丈夫ですよね?」と思うかもしれません。
しかし、ここは注意が必要です。
後から農地転用を申請すれば、必ず認められるわけではありません。
まず、その土地について農地転用が認められる可能性があるのかを確認する必要があります。
「追認申請」とは?
無断転用してしまった土地について、現在の利用を続けるために、後から農地転用の手続きを進めることを一般に「追認申請」などと呼ぶことがあります。ただし、「無断転用していても、追認申請をすれば認めてもらえる」という意味ではありません。
通常の農地転用と同じように、その土地について農地転用が認められるのか、許可基準を確認する必要があります。
まず「転用できる農地なのか」を確認します
農地転用では、どの農地でも同じように許可されるわけではありません。農地の場所や周辺の状況などによって、転用が原則として認められない農地もあります。
また、
・転用する目的
・本当にその土地を利用する計画があるのか
・必要以上に広い面積ではないか
・周辺農地に支障を及ぼさないか
なども確認されます。
そのため、「すでに駐車場として使っているから、そのまま駐車場として申請すればいい」とは限りません。
まず、現在の利用目的で農地転用が認められる可能性があるのかを確認することが大切です。
認められなかったらどうなる?
現在の利用について農地転用が認められない場合には、農地として利用できる状態へ戻すことを求められる場合があります。すでに砂利を敷いていたり、資材を置いていたり、建物が建っていたりすると、原状回復が簡単ではないケースもあります。
だからこそ、「とりあえず申請してみよう」ではなく、申請する前に農業委員会などへ相談し、どのような対応が必要なのかを確認することが重要です。
建物がある場合は、さらに注意が必要です
無断転用している農地に建物が建っている場合には、農地法だけ確認すればよいとは限りません。たとえば市街化調整区域であれば、都市計画法上、その建物を建てることができたのかについて確認が必要になる場合があります。さらに、建物については建築基準法上の確認が必要になることもあります。
つまり、農地転用が認められたとしても、それだけで建物についての問題まで解決するとは限りません。
農地法、都市計画法など、それぞれについて確認する必要があります。
無断転用を放置するのはおすすめできません
一方で、「追認できるか分からないなら、そのままにしておこう」という対応もおすすめできません。農業委員会は、違反転用を確認した場合、都道府県知事等と連携して是正指導を行っています。その指導に従わない場合には、勧告や原状回復命令などの行政処分につながる場合があります。さらに、悪質な事案については告発が行われ、罰則が適用される場合もあります。
特に、すでに農業委員会から期限を示して是正を求められている場合には、通知をそのままにせず、早めに対応することが大切です。
「申請する前」の確認が大切です
無断転用を指摘された場合、「今から農地転用申請をすれば大丈夫」と考えるのではなく、まず、「この土地は、現在の利用目的で農地転用が認められる可能性があるのか」を確認しましょう。そして建物がある場合などには、農地法以外の法律についても確認します。当事務所では、現在の土地の状況や利用経緯を確認し、農業委員会への事前相談を行ったうえで、農地転用の手続きを進められるのかを整理します。
「農業委員会から無断転用を指摘された」
「今から農地転用できるのか知りたい」
「原状回復しなければならないのか不安」
このような場合は、いきなり申請するのではなく、まずご相談ください。
次回のブログはコチラ→<よくある相談(無断転用編)⑥> 無断転用の「始末書」には何を書くの?
ご相談はコチラ→無断転用(追認申請)
2026年08月23日 22:33
