<農地に家を建てる場合の手順(一戸建て編)⑤> 自分の畑と親の畑では手続きが違う?農地法4条・5条を分かりやすく解説
初めて聞いた方は、「4条と5条って何が違うの?」と思いますよね。
難しそうですが、基本的な考え方はそれほど複雑ではありません。
自分の畑に自分で家を建てる場合
例えば、自分が所有している畑に、自分の家を建てたいというケースです。
土地の所有者は自分のままで、農地を住宅の敷地に変えます。
このように、
自分の農地
↓
自分で住宅敷地にする
という場合は、基本的に農地法4条の手続きになります。
親の畑をもらって家を建てる場合
次は、父親が所有している畑を息子がもらって、息子が家を建てるというケースです。
この場合は、
父親の農地
↓
息子へ所有権を移す
↓
息子が住宅敷地として利用する
ことになります。
農地の所有権を移すことと、農地を住宅敷地に転用することを伴うため、基本的に農地法5条の手続きになります。
親から畑を借りて家を建てる場合は?
「土地をもらうのではなく、親の土地を借りて家を建てる場合は?」というケースもあります。例えば、
父親が所有している畑を息子が借りて、息子が家を建てる場合です。
所有者は父親のままでも、息子が土地を使用するための権利を設定して住宅敷地へ転用する場合には、基本的に農地法5条になります。
つまり、所有者が変わらなければ必ず4条というわけではありません。
農地を買って家を建てる場合は?
例えば、売りに出ている農地を購入して、そこに自分の家を建てたいという場合です。
このケースでは、
売主の農地
↓
買主へ所有権を移す
↓
買主が住宅敷地として利用する
ことになります。
農地の売買と農地転用を伴うため、基本的に農地法5条の手続きになります。
4条と5条の違いを簡単にいうと?
一戸建てを建てるケースに絞って、かなり簡単に整理すると、・自分の農地を、権利を動かさず自分で住宅敷地にする→ 4条
・売買・贈与・貸借などで農地の権利を移したり設定したりして、住宅敷地にする→ 5条
というイメージです。
例えば、
・自分の畑に自分の家を建てる→ 4条
・親の畑をもらって子どもが家を建てる→ 5条
・親の畑を借りて子どもが家を建てる→ 5条
・農地を購入して家を建てる→ 5条
と考えると分かりやすいでしょう。
「親の畑なら5条」と決まっているわけではありません
ここは注意してください。先ほど、「親の畑をもらって子どもが家を建てる場合は基本的に5条」と説明しました。
しかし、親の土地だから必ず5条という意味ではありません。
誰が住宅を建てるのか、土地の所有権を移すのか、土地をどのような権利で利用するのかなど、実際の計画を確認して4条・5条を判断します。
そのため、「親名義だから5条だろう」と最初から決めつけないことが大切です。
4条・5条なら必ず「許可申請」なの?
これも少し注意が必要です。農地転用では、農地の場所などによって許可ではなく届出になる場合があります。
代表的なのが、市街化区域内にある農地です。
そのため、
4条=4条許可
5条=5条許可
と必ず決まっているわけではありません。
まず農地の場所や状況を確認して、
許可が必要なのか
届出になるのか
を判断します。
まずは「誰の農地に、誰が家を建てるのか」を整理しよう
農地に家を建てる相談では、・現在の土地所有者は誰なのか
・誰が家を建てるのか
・土地を贈与するのか
・売買するのか
・親の土地を借りるのか
といったことを最初に整理します。
例えば、
「父親の畑の一部に、息子夫婦が家を建てたい」という場合でも、土地を息子へ贈与するのか、父親名義のまま使用するのかなどによって内容が変わってきます。
今回覚えておきたいこと
難しい条文を覚える必要はありません。まずは、
・自分の農地を自分で転用する→ 基本的に4条
・農地の売買・贈与・貸借などを伴って転用する→ 基本的に5条
という違いを覚えておけば大丈夫です。
そして農地に家を建てる場合には、「誰の土地に、誰が、どのような権利で家を建てるのか」を確認することが大切です。
次回のブログはコチラ→<農地に家を建てる場合の手順(一戸建て編)⑥> 田んぼ・畑の一部だけに家を建てたい!どこまで農地転用するの?
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2026年08月30日 18:59
