<不動産会社向け 市街化調整区域の基礎知識⑬(宮城県)> 店舗を事務所として使える?
市街化調整区域にある中古店舗を購入して、「この建物を会社の事務所として使いたい」という場合を考えてみます。
建物を建て直すわけではないので、「そのまま事務所として使えるのでは?」と思うかもしれません。
しかし、市街化調整区域では、すでに建物があるからといって、自由に使い方を変えられるわけではありません。
宮城県の基準でも、市街化調整区域に立地できる建物は、都市計画法で認められている用途に限られることが示されています。
店舗から事務所も確認が必要です
例えば、
これまで:小売店舗
これから:会社の事務所
として利用する場合です。
建物そのものは変わらなくても、使い方が変わります。
そのため、都市計画法上の用途変更に当たるのか、許可が必要になるのかを確認します。ただし、「使い方が変わった=必ず許可が必要」というわけではありません。
宮城県では、一定の範囲の用途変更について、許可不要となる場合を定めています。
宮城県では「建築物の用途分類」を確認します
宮城県の基準には、「別表 建築物の用途分類」(宮城県「第4章 市街化調整区域に係る基準」)があります。
用途変更を確認するときには、現在は何の用途なのか、これから何の用途にするのかを、この用途分類も使いながら確認します。
例えば、
・小売店舗
・飲食店
・事務所など
は「商業業務施設」に分類されています。
・飲食店
・事務所など
は「商業業務施設」に分類されています。
一方、
・貨物運送業施設
・倉庫業施設
・卸売業施設は「流通業務施設」に分類されています。
・貨物運送業施設
・倉庫業施設
・卸売業施設は「流通業務施設」に分類されています。
そのため、単に、「事業用の建物だから同じ」とは考えません。
同じ用途の範囲なら許可不要になる場合もあります
宮城県の表4-2「許可不要で増築、建替又は用途変更ができる建築物等」(宮城県「第4章 市街化調整区域に係る基準」)では、過去に都市計画法第29条または第43条の許可を受けて建てられた建物について、「許可を受けたときの予定建築物等の用途の範囲内」であれば、許可不要となる場合が示されています。
そのため、「店舗から事務所なら必ず許可不要」と判断するのではなく、以前どのような用途で認められた建物なのかを確認することが大切です。
運送業や倉庫業は特に注意
例えば、中古店舗を、「運送会社の営業所として使いたい」、「倉庫業の施設として使いたい」という場合です。
貨物運送業施設や倉庫業施設は、宮城県の「建築物の用途分類」では流通業務施設として扱われます。
市街化調整区域では、このような施設を自由に立地できるわけではありません。
宮城県の基準でも、開発審査会の審議を経て許可を受ける可能性があるものとして「特定流通業務施設」が別に定められています。
そのため、「既存店舗を運送会社の営業所として使うだけだから大丈夫」、「空いている建物を倉庫にするだけだから大丈夫」とは判断できません。
まず、その場所で運送業の営業所や倉庫業の施設として利用できる都市計画法上の根拠があるのかを確認することが重要です。
「事務所」という言葉だけで判断しない
市街化調整区域の中古物件では、「事務所として使いたい」というだけでは判断できません。
以前は何に使われていたのか
↓
どのような用途で認められていたのか
↓
これから何の事業に使うのか
↓
宮城県の「建築物の用途分類」では何に当たるのか
↓
その用途で利用できるのか
↓
許可が必要なのか、許可不要なのか
という順番で確認すると分かりやすくなります。
という順番で確認すると分かりやすくなります。
特に事業用の中古物件では、「店舗」「事務所」「倉庫」という名前だけで判断せず、実際にそこで何の事業を行うのかまで確認することが大切です。
次回のブログはコチラ→<不動産会社向け 市街化調整区域の基礎知識⑭(宮城県)> 「許可された用途の範囲内」って何?
詳しくはコチラ→市街化調整区域の土地・建物を調査したい
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2026年08月15日 21:03
