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<市街化調整区域の基礎知識⑭>市街化調整区域の空き家・古民家は活用できる?

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最近は、「古民家をカフェにしたい」「空き家を店舗として使いたい」「古い住宅を事務所にしたい」「空き家を宿泊施設として使いたい」など、今ある建物を活用したいという方もいると思います。

新しく建物を建てるわけではありません。すでに建物があるのだから、「空き家を使うだけなら大丈夫でしょう」と思いますよね。でも、その建物が市街化調整区域にある場合は、少し注意が必要です。

建物があっても自由に使えるとは限らない
市街化調整区域では、「建物がすでにあるから、何に使ってもいい」というわけではありません。
これまでの記事でもお話ししてきましたが、市街化調整区域では、「その建物が、何のために建てられたのか」がとても重要になります。
たとえば、その空き家が、
・農家住宅として建てられたのか
・分家住宅として建てられたのか
・昔から建っている住宅なのか
見た目は同じ古民家でも、建てられた経緯はそれぞれ違います。
古民家カフェをやりたい!

たとえば、市街化調整区域にいい感じの古民家を見つけたとします。
・庭も広い
・駐車場もつくれそう
・建物の雰囲気もいい
「ここで古民家カフェをやったら最高だな」と思いますよね。
でも、ここですぐに購入するのは少し待った方がよいかもしれません。

もともと住宅だった建物をカフェとして使うのであれば
住宅 → 飲食店と建物の使い方が変わります。
つまり、前回までにお話しした「用途変更」について確認する必要があります。
<市街化調整区域の基礎知識⑫>「用途変更」って何?
リフォームできるかだけではありません
古民家を活用するとき、「厨房をつくれるかな?」「トイレを改修できるかな?」「消防設備はどうしよう?」
と、建物の改修に目が向きやすいと思います。もちろん、それも大切です。
でも、その前に確認したいのが、「そもそも、この建物をカフェとして使えるの?」ということです。
きれいにリフォームしてから、「調べてみたら、この用途では使えませんでした」となったら大変です。
ですから、市街化調整区域の空き家を活用するときは、まず都市計画法上、その使い方が可能なのかを確認することが大切です。
まず何を調べるの?
市街化調整区域の空き家や古民家を活用したい場合は、たとえば次のようなことを確認していきます。
① その建物は何の建物として建てられたのか
住宅なのか、農家住宅なのか、分家住宅なのか。
まず建物の「出発点」を確認します。
② どのような経緯で建てられたのか
過去の開発許可や建築許可などの資料を確認します。
③ 今はどのように使われているのか
長期間空き家になっている場合も含めて、現在の状況を確認します。
④ これから何に使いたいのか
カフェなのか、店舗なのか、事務所なのか、宿泊施設なのか。
ここが決まらないと、用途変更についても判断できません。
<市街化調整区域の基礎知識⑫>「用途変更」って何?
⑤ 都市計画法上の許可が必要なのか
これまでお話ししてきた第42条、第43条などが関係するのか、許可不要となる範囲なのかを確認します。
<市街化調整区域の基礎知識⑬>都市計画法第42条と第43条って何?
都市計画法だけ確認すればいいの?
ここも注意が必要です。
古民家カフェなら、都市計画法だけ確認すれば終わりというわけではありません。
計画によっては・・・
・建築基準法
・消防法
・飲食店営業許可
・農地法
・浄化槽や排水
・道路
・駐車場
など、ほかの確認も必要になることがあります。
宿泊施設として利用するのであれば、旅館業法なども関係してきます。
つまり、「都市計画法の許可が取れた=すぐに営業できる」というわけではありません。一つずつ確認していく必要があります。
仙台市では空き家活用のルールも変わっています
市街化調整区域というと、「空き家を活用するのは難しい」というイメージがあるかもしれません。
一方で、空き家が増えていることも問題になっています。
仙台市では、市街化調整区域にある住宅について、一定の条件を満たす場合の利用制限を令和7年10月1日から緩和しています。

 

たとえば、建築から20年以上経過した一定の住宅について、都市計画法上の許可を受けることで、居住者の制限を解除できる場合があります。
また、一定の条件を満たす住宅については、開発審査会の承認を経て許可を取得することで、飲食店などへ用途変更できる制度も設けられています。
もちろん、「築20年以上なら、どんな古民家でもカフェにできる」という意味ではありません。
道路、駐車場、敷地、建物の状況など、さまざまな条件があります。

「できない」と決めつける前に調べる
市街化調整区域の空き家だから、「カフェは無理だろう」「店舗にはできないだろう」と最初から諦める必要はありません。
反対に、「建物があるから大丈夫」と考えて進めるのも危険です。

大切なのは、その建物がどのような経緯で建てられ、これからどのように使いたいのかを整理して、利用できる可能性を調べること。
市街化調整区域の空き家・古民家活用は、「できる」「できない」を見た目だけで判断しない。まず調べてみる。ここから始めるのがよいと思います。
特に購入を予定している場合は、契約やリフォーム工事を進める前に確認しておくことが大切です。

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2026年08月10日 15:05