<初心者向け 市街化調整区域の土地・建物⑮>分家住宅を一般住宅にするってどういうこと?
では、「分家住宅を一般住宅にする」とは、どういうことなのでしょうか?
分家住宅も一般住宅も、見た目は同じような「住宅」です。
そのため、「住宅から住宅なのに、何が変わるの?」と思うかもしれません。
ここが、市街化調整区域の少し分かりにくいところです。
建物は同じ「住宅」です
たとえば、分家住宅として建てられた一戸建て住宅を、親族とは関係のない第三者が購入して住む場合を考えてみましょう。住宅を店舗や事務所にするわけではありません。
建物の使い方は、住宅 → 住宅のままです。
それでも、市街化調整区域では都市計画法上の手続きが必要になる場合があります。
ポイントは「誰が住むのか」
分家住宅は、本家との関係や住宅を必要とする事情など、一定の条件を満たした人が住むことを前提として許可されている場合があります。つまり、「住宅として使う」ということだけではなく、「誰が住むのか」も関係しているのです。
このように、住宅を利用する人について条件が付いていることを「属人性」といいます。
第三者が住むと「用途変更」になることがあります
たとえば、分家住宅として許可を受けた人が住んでいた住宅を売却し、親族とは関係のない第三者が購入して住む場合です。建物そのものは、住宅 → 住宅のままです。
しかし、もともと分家住宅として認められた条件とは異なる人が利用することになります。
そのため、市街化調整区域では、都市計画法上の「用途変更」として扱われ、許可が必要になる場合があります。
リフォームしなくても「用途変更」になることがあります
「用途変更」と聞くと、・住宅をお店にする
・住宅を事務所にする
といった使い方の変更をイメージするかもしれません。
しかし、市街化調整区域では、建物をまったく工事しなくても、利用する人が変わることで用途変更の問題が生じる場合があります。
仙台市でも、本家と血縁のない人が分家住宅に住むことを用途変更の例として示しています。つまり、「建物を工事しないから大丈夫」とは限らないのです。
都市計画法違反チラシ
分家住宅を一般住宅として利用できる場合もあります
では、分家住宅を第三者が一般住宅として利用することはできないのでしょうか?利用できる場合があります。
ただし、すべての分家住宅が同じように一般住宅として利用できるわけではありません。
その住宅について、
・いつ建てられたのか
・どのような許可を受けて建てられたのか
・誰が住むことを前提として許可されたのか
・これまでどのように利用されてきたのか
・現在どのような基準が適用されるのか
などを調査します。
そのうえで、第三者が一般住宅として利用するために都市計画法上の許可などが必要なのかを調査し、必要な資料をそろえて行政窓口へ確認することになります。
宮城県と仙台市では基準が同じではありません
宮城県では、仙台市を除く市街化調整区域について、県の開発許可制度の基準があります。一方、仙台市には仙台市の基準があります。
そのため、「分家住宅なら、この手続きをすれば必ず一般住宅にできる」と一律に判断することはできません。
中古の分家住宅を購入して住みたい場合には、まず、「この住宅はどのような経緯で建てられたのか」を調査します。
そして、「第三者が一般住宅として利用できるのか」を現在の基準に照らして調査し、必要な資料をそろえたうえで、行政窓口へ確認することが大切です。
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2026年09月01日 23:48
