<不動産会社向け 市街化調整区域の基礎知識⑦(宮城県)> 中古住宅を売却すると用途変更になる?
市街化調整区域の中古住宅を売却するとき、「所有者が変わったら、用途変更になるの?」と思うことがあるかもしれません。
結論からいうと、所有者が変わるだけで、すべて用途変更になるわけではありません。
ポイントは、その住宅がどのような条件で建てられた住宅なのかです。
普通の住宅ならどうなる?
例えば、一般住宅として利用できる住宅を、Aさん → Bさんへ売却し、Bさんもそのまま一般住宅として利用するとします。
この場合、一般住宅 → 一般住宅です。
単に所有者が変わったという理由だけで、都市計画法上の用途変更になるわけではありません。
注意したいのが「分家住宅」
例えば、Aさんが一定の条件を満たして、分家住宅として許可を受けて住宅を建てたとします。
その後、その住宅をAさんとは関係のないBさんへ売却します。
Bさんも住宅として住むので、見た目では、
住宅 → 住宅です。
ところが、分家住宅は、一定の条件を満たした人が住むことを前提として認められた住宅です。
そのため、分家住宅 → 第三者が住む一般住宅となる場合は、都市計画法上の用途変更に当たります。
そのため、分家住宅 → 第三者が住む一般住宅となる場合は、都市計画法上の用途変更に当たります。
宮城県の提案基準5-7でも、分家住宅などは、その人に関する条件(属人性)に着目して市街化調整区域への立地が認められているため、その条件を持たない人への転売などは用途変更に該当するとされています。
農家住宅も注意します
農家住宅も同じように考えます。
例えば、農業をしているAさんの農家住宅を、農業をしていないBさんが購入して住宅として使うケースです。
これも建物の見た目は、住宅 → 住宅
です。
しかし、農家住宅は、一定の農林漁業を営む人の住宅として認められたものです。宮城県の基準でも、農林漁業用住宅は許可不要で立地できる建築物として定められています。
その条件を持たない第三者が一般住宅として利用する場合は、農家住宅から一般住宅への用途変更として確認が必要です。宮城県の提案基準5-7でも、農林漁業用住宅の属人性を持たない人への転売等は用途変更に該当するとされています。
「売却=用途変更」ではありません
ここは不動産会社が中古住宅を取り扱うときに重要です。
売主が変わるから用途変更になるのではありません。
確認するのは、
この住宅は、もともと何の住宅として建てられたのか?
↓
買主は、購入後どのように使うのか?
この住宅は、もともと何の住宅として建てられたのか?
↓
買主は、購入後どのように使うのか?
です。
例えば、
例えば、
一般住宅 → 一般住宅なのか、分家住宅 → 一般住宅なのか、農家住宅 → 一般住宅
なのかで、確認する内容が変わります。
用途変更になったら売却できないの?
用途変更に当たるからといって、「この住宅は売却できない」という意味ではありません。次に確認するのは、一般住宅への用途変更が認められるかどうかです。
宮城県では、相当期間適正に利用された住宅などについて、一定の条件のもとで用途変更を認める提案基準5-7が設けられています。
ただし、すべての住宅が対象になるわけではありません。
建てられた経緯、利用されてきた期間、売却する事情などを確認して、基準に当てはまるかを判断します。
不動産会社が最初に確認すること
市街化調整区域の中古住宅を預かったら、「誰が買うのか」だけを見るのではなく、「この家は何の住宅として建てられたのか」を確認する
ことが大切です。
売却予定の住宅
↓
建てられた経緯を確認
↓
一般住宅? 分家住宅? 農家住宅?
↓
買主は誰?
↓
購入後は何に使う?
↓
用途変更に当たる?
↓
必要な手続きを確認
↓
建てられた経緯を確認
↓
一般住宅? 分家住宅? 農家住宅?
↓
買主は誰?
↓
購入後は何に使う?
↓
用途変更に当たる?
↓
必要な手続きを確認
2026年08月15日 17:44
