<不動産会社向け 市街化調整区域の基礎知識④(宮城県)>昔の「許可」って何を確認するの?
市街化調整区域の中古住宅を調べていると、「昔の許可を確認してください」という話が出てきます。
でも、「何の許可を確認すればいいの?」と思いますよね。
簡単にいうと、「この建物が、どのような理由でここに建てられたのか」を確認するために、昔の許可資料を調べます。
例えば「分家住宅」
市街化調整区域では、一定の条件を満たした方が、分家住宅として許可を受けて住宅を建てている場合があります。
例えば、
・Aさんが分家住宅として許可を受けて住宅を建てた。
・その後、何十年か経って、その住宅を売却することになった。
・買主Bさんは、Aさんとは関係のない第三者です。
この場合、「住宅を住宅として売るだけだから大丈夫」とはすぐに判断できません。
まず昔の許可資料を確認して、
・誰のための住宅として許可されたのか
・誰のための住宅として許可されたのか
・どの土地に建てることが認められたのか
・どのような用途で許可されたのか
などを確認します。
どんな許可があるの?
市街化調整区域の中古物件では、主に都市計画法上の許可について確認します。
例えば、
・<開発許可>
土地の造成などの開発行為を行って建物を建てる場合に、都市計画法第29条の開発許可を受けていることがあります。
この場合は、どの土地について開発許可を受けたのか、何を建てる計画だったのかなどを確認します。
・<建築に関する許可>
開発行為を伴わず、市街化調整区域に建物を建てる場合などには、都市計画法第43条の許可を受けていることがあります。
この場合も、何の建物として許可されたのかを確認します。
また、過去に開発許可を受けた区域では、その後の建築や用途変更について都市計画法第42条が関係する場合があります。
「許可書がない=違反」とは限りません
ここは大切です。
昔の許可書が見つからないからといって、「無許可で建てられた建物だ」とすぐに判断することはできません。
市街化調整区域では、一定の建物について、都市計画法上の許可を受けずに建てることができる場合があります。
例えば、一定の要件を満たす農林漁業を営む方の住宅(農家住宅)などです。
また、古い住宅では、売主の手元に昔の許可書が残っていないことも考えられます。
そのため、許可書があるかどうかだけで判断しないことが重要です。
昔の許可資料で何を見るの?
許可資料が確認できたら、許可番号を見るだけではなく、その中身を確認します。
例えば、
① 誰が許可を受けたのか
② どの土地について許可されたのか
③ 何のために建てることが認められたのか
④ どのような建物を建てる計画だったのか
⑤ 敷地の範囲はどこまでだったのか
などです。
そして現在の建物や、これからの利用計画と比べます。
不動産会社が最初に売主へ確認するなら
難しく考えなくても、まずは、「家を建てたときの書類は何か残っていますか?」と確認するところからで大丈夫です。
例えば、
・開発許可関係の書類・建築に関する許可書
・確認済証
・検査済証
・建築当時の図面
などが残っていないか確認します。
資料があれば、その住宅が建てられた経緯を調べる大きな手掛かりになります。
許可資料が残っていなかったら?
昔の住宅では、「そんな書類はもうありません」ということもあります。
その場合は、許可書だけを探し続けるのではなく、登記資料、建築関係資料、行政に残っている資料など、現在確認できる資料を集めて、建物が建てられた経緯を調べていきます。
宮城県も、市街化調整区域の立地相談について、位置図、公図、土地・建物の登記事項証明書、建築計画概要書または台帳記載事項証明書などの資料を案内しています。
2026年08月15日 16:16
