<農家の相続シリーズ(相続の基礎)>⑦遺言書がある場合・ない場合の差
こんにちは、農地専門の行政書士の大場です。
相続のご相談で、よく最初に確認することがあります。
それは「遺言書はありますか?」
この一言で、その後の流れが大きく変わるからです。
今日は、遺言書がある場合と、ない場合の違いを、農地があるご家庭向けにわかりやすくお伝えします。
遺言が「ない」場合
まず、遺言がないケース。この場合、原則として相続人全員で話し合い(遺産分割協議)を行います。
・誰が農地を相続するのか
・共有にするのか
・売却するのか
すべてを話し合いで決めます。
ここで問題になるのが・・・
農地は簡単に分けられないという点です。
現金なら分けられますが、農地は形も価値も一律ではありません。
さらに、相続人の一人でも意見がまとまらなければ、前に進めません。
つまり、話し合いがまとまらなければ、何も決まらない。
これが「遺言がない場合」の難しさです。
遺言が「ある」場合
一方、遺言があるとどうなるか。原則として、遺言の内容に従って相続が進みます。
例えば、
・長男に農地を相続させる・この土地は売却する
・特定の農地は貸す前提で残す
方向性が明確になっているため、話し合いの負担が大きく減ります。
もちろん、遺留分など考慮すべき点はありますが、全体の流れは格段にスムーズです。
農地がある場合、遺言書の意味は大きい
農地相続では、遺言の有無が特に重要になります。なぜなら、
・分けにくい
・共有にすると動きにくい
・売却にも制限がある
方向性が決まっていない状態で相続を迎えると、家族に大きな判断を委ねることになります。
逆に、遺言で方針が示されていれば、家族は「どうするか」で悩む時間を減らせます。
これは大きな違いです。
誤解してはいけないこと
ただし、ここで一つ大切なことがあります。遺言書があれば万全、というわけではありません。
問題は「内容」です。
・実情に合っていない
・農地の現状を考慮していない
・継ぐ人の意思を確認していない
大切なのは、現実に合った遺言をつくること。
ここを間違えないことが重要です。
遺言書がなくても、今からできること
「うちはまだ遺言はない」という方も多いでしょう。それでも心配はいりません。
まずは、
・誰が継ぐのか
・継がない場合どうするのか
それだけでも大きな前進です。
遺言は、その延長線上にある“まとめ役”のようなものです。
お問い合わせ|行政書士事務所ライフ法務プランニング|宮城県大崎市岩出山
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2026年02月14日 18:46
