<農家の相続シリーズ(農家相続の現実)>④相続で“負動産”になる農地とは?
こんにちは、農地専門の行政書士の大場です。
突然ですが、「負動産(ふどうさん)」という言葉をご存じでしょうか。
本来、不動産は“資産”のはずですが今、「持っているだけで負担になる土地」が増えています。
特に農地では珍しい話ではありません。今日は、相続してから後悔しやすい農地の特徴をわかりやすくお伝えします。
少し現実的なお話ですが、知っておくだけで未来は大きく変わります。
負動産とは?
負動産とはシンプルに言うと、「あっても活用できず、負担だけが続く不動産」のことです。
例えば
・売れない
・貸せない
・使わない
・それでも税金はかかる
こうなると、資産ではなく“負担”になってしまいます。
相続したご家族が最初に口にする言葉は、意外にもこうです。
「まさか土地で困るとは思わなかった…」、これは決して大げさではありません。
負動産になりやすい農地の特徴
すべての農地が問題になるわけではありません。
ただ、いくつか共通点があります。
✔ 借り手がいない
周囲に耕作する人がいない農地は、活用が難しくなります。
✔ 場所が不便
道が狭い、機械が入りにくい、集落から離れている・・・こうした条件は敬遠されがちです。
✔ 面積が中途半端
広すぎても管理が大変。小さすぎても使いにくい。結果、手がつかないことがあります。
✔ すぐに売れない
農地は原則として自由に売買できません。許可が必要になるため、思い立ってすぐ売却できるとは限らないのです。
こうした条件が重なると、「どうにも動かせない土地」になってしまいます。
本当に困るのは“相続した後”
多くの方は、相続が起きて初めて気づきます。
・管理は誰がする?
・草刈りはどうする?
・固定資産税は誰が払う?
使っていなくても、負担は続きます。
そして次第にこう感じるようになります。
「できれば持ちたくなかった…」、これは決して珍しい感情ではありません。
生活がありますから、当然のことです。
負動産を生まないために大切なこと
ここまで読むと、不安に感じた方もいるかもしれません。
ですが安心してください。
多くの場合、事前に状況を把握しておくだけで防げます。
難しいことをする必要はありません。
まずは、
・この農地は貸せるのか
・売れる可能性はあるのか
・将来使う人はいるのか
こうした現状を知ることが第一歩です。
早めに方向性が見えていれば、相続はぐっとスムーズになります。
農地は「持つこと」より「どう持つか」
農地は、ご家族が長年守ってきた大切な財産です。ですがこれからの時代は、「持っているだけ」で安心とは言えません。
大切なのは・・・
どう持つか。どう引き継ぐか。
少しだけ未来を考えておくことが、次の世代の負担を減らすことにつながります。
それも立派な相続対策です。
相続は、いつか必ずやってきます。
だからこそ、「知らなかった」で困ることだけは避けたいものです。
・この農地は将来どうなるのだろう
・子どもに負担をかけたくない
そう感じたら、一度整理してみることをおすすめします。
早めの確認が、未来の安心につながります。
農地のこれからでお悩みの方へ
「農地、このままで大丈夫?相談」では、売る・貸す・残すといった選択肢を整理しながら、ご家庭に合った方向性を一緒に考えています。小さな疑問でも構いません。どうぞお気軽にご相談ください。
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