<農家の相続シリーズ(農家相続の現実)>③子どもが農地を継がない時代
こんにちは、農地専門の行政書士の大場です。
最近、多くの農家の方からこんな声を聞きます。「子どもはもう農業をやらないと思うんです。」「継がせるのも気が引けてしまって…」
決して珍しい話ではありません。
むしろ今、全国で起きている大きな変化です。
今日は少し現実的なお話をします。
農業を継がないのは“普通”の時代
ひと昔前は、「長男が家と農地を継ぐ」という流れが自然でした。ですが今は違います。
子どもたちは進学や就職をきっかけに地元を離れ、都市部で生活基盤を築きます。
そのまま家庭を持ち、仕事を続け、帰るきっかけがなくなる・・・
これは誰が悪いわけでもありません。
社会の変化による、ごく自然な流れです。
つまり、子どもが農地を継がないこと自体は、特別なことではないのです。
まずはここを受け入れることが、相続を考える第一歩になります。
問題は「継がないこと」ではない
本当に注意したいのはここです。問題は、継ぐ人がいないことではありません。
何も決めていないことです。
よくあるのが・・・
・いつか話そうと思っている・まだ元気だから大丈夫
・その時に考えればいい
そして相続が起きたとき、家族が初めて悩みます。
「この農地、どうする?」
貸すのか。
残すのか。
短い期間で判断するのは簡単ではありません。
だからこそ、少し早めに方向性を考えておくことが大切です。
子どもにとって農地は「知らない財産」
もう一つ見落とされがちなことがあります。
それは・・・
子どもは農地のことをほとんど知らないという点です。
・どこにあるのか
・どれくらいの広さなのか
・貸しているのか
・売れるのか
詳しく説明を受けたことがない、というケースは少なくありません。
その状態で突然相続すれば、不安になるのは当然です。
まずは一度、農地の状況を共有しておくだけでも大きな安心につながります。難しい話である必要はありません。
「こういう土地がある」と伝えるだけで十分です。
継がないなら、それも一つの選択
「継がせなければならない」と思い込んでいる方もいらっしゃいますが、必ずしもそうではありません。
・売却する。
・貸し出す。
・別の形で活用する。
選択肢はあります。
大切なのは、家族にとって無理のない形を選ぶことです。農地相続で本当に避けたいのは・・・
誰も望んでいないのに、ただ持ち続ける状態。
これが後々、大きな負担になることがあります。
農地のこれからでお悩みの方へ
「農地、このままで大丈夫?相談」では、売る・貸す・残すといった選択肢を整理しながら、ご家庭に合った方向性を一緒に考えています。
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