<農家の相続シリーズ(農家相続の現実)>②「うちは大丈夫」が一番危ない理由
こんにちは、農地専門の行政書士大場です。
相続の話になると、よくこんな言葉を耳にします。
「うちは家族仲がいいから大丈夫」、「揉めるような家じゃありません」
とても素敵なことです。
ですが実は・・・
農地相続でトラブルになるご家庭ほど、最初は「うちは大丈夫」とおっしゃいます。
なぜなのでしょうか。
揉める原因は「仲の悪さ」ではない
相続トラブルは、家族仲が悪いから起きるとは限りません。
むしろ、仲が良いからこそ事前に話し合わないことが多いのです。
・気まずくなりたくない
・お金の話をしたくない
・まだ早い気がする
その結果、何も決まらないまま相続を迎えます。
突然大きな判断を迫られると、どんなご家族でも冷静ではいられません。
これがトラブルの正体です。
農地が入ると相続は一気に難しくなる
預貯金なら分けることができます。
しかし農地は簡単ではありません。
「誰が継ぐのか?」住んでいる場所も、仕事も、生活もそれぞれ違う中で、引き受ける人がいないケースは珍しくありません。
そこでよく出る結論が・・・
「とりあえず共有にしておこう」ですが共有は、問題の先送りになることがあります。
売るにも貸すにも全員の同意が必要になり、将来さらに判断が難しくなるからです。
本音は相続が始まってから見えてくる
親の前では反対しなかった家族も、相続の場になるとこう言うことがあります。
「管理できない。」「税金を払うのは負担だ。」「できれば手放したい。」どれも自然な気持ちです。
ただ、本音がぶつかると話し合いは簡単ではありません。
だからこそ、元気なうちに一度だけでも家族の考えを聞いておくことが大切です。
「まだ早い」と思う今が一番いい
相続の話をするタイミングに迷う方は多いですが、「まだ早い」と感じる今こそ、実は最適な時期です。
判断力も体力もある中で、落ち着いて話し合うことができます。
完璧な結論は必要ありません。
・継ぐ人はいるのか
・いないならどうするのか
方向性だけでも共有できれば、将来の安心は大きく変わります。
本当に大丈夫なご家庭には共通点があります。それは、小さくても準備をしていることです。
相続対策とは、特別なことではありません。
家族で一度、未来の話をしてみる・・・それだけでも十分な備えになります。
もし、
・子どもが農業を継がないかもしれない
・農地の将来が少し気になっている
そう感じたら、早めに整理しておくことをおすすめします。
それが、ご家族への安心につながります。
