「盛土」って何? 知っておきたい土地造成の基本

本日は、「盛土」って何? 知っておきたい土地造成の基本テーマでお伝えします。
それでは、はじめていきましょう。
「盛土(もりど)」という言葉、聞いたことはありますか?
土地を平らにしたり、低い場所を埋めて整えたりする工事のことを「造成(ぞうせい)」と言いますが、その中で“土を盛って土地の高さを上げる”行為のことを「盛土」と呼びます。
たとえば、こんなときに盛土が行われます
どうして盛土が問題になるの?
盛土が原因で発生した最も深刻な事例のひとつが、2021年に静岡県熱海市で起きた大規模土石流災害です。
本来、山の斜面は自然の地形によって安定していますが、人の手で大量の土を積み上げた結果、雨水の排水処理が不十分だったり、土の管理がずさんだったりして、崩落の危険が高まることがあります。
この災害をきっかけに、「そもそも誰が盛土を行ったのか」「許可が必要だったのでは?」「なぜ規制ができなかったのか」といった疑問とともに、全国で盛土の安全性が強く問われるようになりました。
盛土が関係する法律とは?
従来は、宅地造成等規制法(旧法)や、各自治体の条例などで、一定の区域でのみ規制が行われていました。しかし、それでは不十分なことが明らかとなり、2021年に法改正が行われ、「盛土規制法(新・宅地造成等規制法)」がスタートしました。
これにより、農地や山林など宅地以外の土地であっても、一定の盛土には許可や届出が必要となり、違反に対しては罰則や行政代執行も認められるようになりました。
なぜ今、「盛土」を知る必要があるのか?