農家住宅から一般住宅へ用途変更
「農家住宅」の所有者を変更する場合は注意が必要
農家でない方が市街化調整区域で「建物」を購入したところ、農家住宅である
ことが判明した場合・・・
農家住宅は、農家の方が農業をするからこそ、例外的に建築が許された建物
なので農家でない方が購入した場合、そもそも「農家住宅」に居住することは
できませんし建て替えもできません。
また、農家住宅は、都市計画法により使用者を限定された建物であるため、都市計画
法により許可を得ずに建物の使用者を変更すると都市計画法違反になります。
このような場合は、売買をする前に都市計画法第43条第1項の許可を得て、「農家
住宅から一般住宅」に用途変更してから売買などをする必要があります。
市街化調整区域とは、市街化を抑制する区域のことをいいます。
よって、市街化調整区域では原則建物は建てられません。
例外的に許可を得ることで、市街化調整区域でも農家住宅や分家住宅が建てられます。
(農家住宅とは)
農家住宅とは、農家が農業をするための住宅です。
「分家住宅」の所有者を変更する場合は注意が必要
農家でない方が市街化調整区域で「空き家」を購入したところ、分家住宅である
ことが判明した場合・・・
分家住宅は、その地域に縁の深い人だからこそ、開発許可なしに建築が許された
建物なので農家でない方が購入した場合、そもそも「分家住宅」に居住することは
できませんし建て替えもできません。
また、分家住宅は、都市計画法により使用者を限定された建物であるため、都市計画
法により許可を得ずに建物の使用者を変更すると都市計画法違反になります。
このような場合は、売買をする前に都市計画法第42条第1項の許可を得て、
「分家住宅から一般住宅」に用途変更してから売買する必要があります。
(分家住宅とは)
分家住宅とは、市街化調整区域に生活の本拠を構えている本家の世帯構成員が新たに
必要とする住宅です。
具体的には
農家の「次男」や「三男」、あるいは孫が結婚を機に本家から独立し市街化調整区域
にある親の農地に建物を建てるケースです。
農家住宅・分家住宅から一般住宅への用途変更が認められるケース
主な用途変更が認められるケース
と。
(車庫45㎡内、付属建築物30㎡内)
住宅用地を所有していないことが条件。
関連手続と注意点
手続き | 内容 |
---|---|
用途変更の許可 | 都市計画法(第42条・43条)に基づく許可申請が必要(売買・賃貸のタイミング |
必要書類 | 住民票、名寄帳、土地の登記事項証明書・公図・現況図、建物関連図面・証明書、理由書など。 |
用途変更しないと… | 許可なしで売買・賃貸すると再建築不可物件になり、買主が大きな制限を受ける可能性があります。 |
用途変更が認められる主要要件
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建築後10年(あるいは自治体の定める期間)以上、適法使用。
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またはそれ未満でも「死亡・転勤・離婚・破産など」のやむを得ない事情。
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建築基準・面積基準を満たすこと。
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所有者変更(売買・賃貸)時には、申請者が居住用資産を持たないこと。
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必要書類を揃え、都市計画法に基づく許可を取得。
各自治体によって異なる
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まずは自治体(市区町村の都市計画課・農業委員会など)に事前相談
各自治体の審査基準・必要書類・運用方針は異なります。
農家になる選択肢もある
市街化調整区域内で農家住宅・分家住宅を購入するときには、用途を農家住宅から一般住宅に変更してから購入した方がいいです。
購入した建物が、場合によっては用途変更が出来ない場合があるからです。
そのような場合は、「農家」になるという選択肢もあります。
あなたが農家でさえあれば、用途変更することなく農家住宅・分家住宅の売買が
できますし、建て替えもできます。
農家住宅というのは、所有者が農家であることを条件に建築が許可されます。。
・ 農家証明 (耕作者証明)がでること。
(農地を1000㎡以上所有すると市区町村の農業委員会から耕作証明を発行して
もらえます。)
・耕作場所が同地域にあること。
・自宅を他に所有していないこと。