<よくある相談(実家・生前整理編)㉑> 実家について家族で決めたこと、書面にした方がいい?
実家について家族で話し合い、「しばらく実家は残しておこう」「実家の管理は兄がする」「固定資産税などの費用は兄弟で負担しよう」と決めることがあります。
家族同士なので、「わざわざ書面にしなくても大丈夫でしょう」と思うかもしれません。
もちろん、家族で話し合ったことをすべて書面にしなければならないわけではありません。
ただ、実家について長期間にわたって決めておきたいことがある場合には、話し合った内容を書面に残しておく方法があります。
時間がたつと「そんな話だった?」となることも
話し合ったときは、全員が納得していた。
ところが数年後、「固定資産税は兄が全部払う話じゃなかった?」、「いや、みんなで負担する話だったと思う」というように、記憶が違ってくることがあります。
特に実家は、数か月ではなく何年も管理する可能性があります。
だからこそ、家族で決めたことを簡単でも書面にしておけば、「あのとき、何を決めたのか」を後から確認できます。
どんなことを書面にする?
たとえば、実家を残すことになった場合には、
・誰が実家を管理するのか
・固定資産税を誰が負担するのか
・修繕費などが発生した場合はどうするのか
・家財をどうするのか
・実家を使用する人がいる場合はどうするのか
などを話し合うことが考えられます。
すべてを細かく決める必要はありません。
その家族にとって、後から確認できるようにしておきたいことを整理していきます。
「メモ」と「合意書」は少し違います
家族の一人が、「今日の話し合いでは、こう決まりました」とメモを残すだけでも、後から確認する資料にはなります。
一方、家族それぞれが内容を確認して、合意した内容を正式に残したい場合には、合意書などの形で作成する方法があります。
誰が何について合意したのかを明確にして、当事者が内容を確認したうえで署名等をしておけば、単なる個人のメモとは意味合いが違ってきます。
書面にすれば何でも決められるわけではありません
ここは注意が必要です。
家族で話し合って書面を作ったとしても、その書面だけですべての手続きが終わるとは限りません。
たとえば、
「将来、この実家を子どもに譲りたい」
という場合には、誰が所有者なのか、いつ、どのような方法で譲るのかによって、贈与・売買・相続など、必要となる手続きが変わってきます。
「将来、この実家を子どもに譲りたい」
という場合には、誰が所有者なのか、いつ、どのような方法で譲るのかによって、贈与・売買・相続など、必要となる手続きが変わってきます。
不動産の場合には、契約書だけでなく、所有権移転登記や税金などについても確認が必要になることがあります。
実際に不動産の贈与を受けた場合には、贈与税が関係することがあります。
そのため、家族で決めたことを書面にするときは、
・「何を決めたいのか」
・「合意書を作ればよいのか」
・「贈与など別の契約にするのか」
・「登記や税金について確認する必要があるのか」
を整理してから進めることが大切です。
すでに家族でもめている場合は?
行政書士は、契約書や合意書などの書類作成を業務として行うことができます。
ただし、「兄が支払ってくれない」、「姉が実家の使用をやめてくれない」など、すでに当事者間で争いになっている場合に、一方の代理人として相手方と交渉することは行政書士の業務ではありません。そのような場合には、内容に応じて弁護士などへ相談することになります。
行政書士に相談すると何をしてくれる?
当事務所では、まず、「家族で何を決めたいのか」をお聞きします。
そのうえで、
・誰が実家を管理するのか
・費用をどう負担するのか
・実家を誰かが使用するのか
など、決めておきたい内容を整理します。
そして、その内容に応じて、家族間の合意書や契約書などの書面を作成します。
必要な内容を整理していく中で、登記や税務など別の専門分野の確認が必要になることもあります。
家族だからこそ、書面に残しておく
書面を作るというと、「家族を信用していないみたいで嫌だな」と思う方もいるかもしれません。
でも、書面を作る目的は、家族を疑うことだけではありません。
「みんなで何を決めたのかを残しておく」ためでもあります。
実家については、数年後に状況が変わることもあります。
だからこそ、家族で話し合った大切なことについては、後から確認できる形にしておくことも一つの方法です。
当事務所では、実家について家族で決めた内容をお聞きし、その内容に応じた契約書・合意書などの作成をお手伝いします。
2026年08月25日 22:12
