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<市街化調整区域の基礎知識⑧>農家住宅とは?

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市街化調整区域について調べていると、「農家住宅」という言葉がよく出てきます。「農家の人が住んでいる家のことでしょう?」と思いますよね。

大きな意味ではそうなのですが、市街化調整区域の土地利用を考えるときには、この「農家住宅」がとても重要になることがあります。
今回は、農家住宅とはどのような住宅なのか見ていきます。

なぜ市街化調整区域に農家住宅を建てられるの?
市街化調整区域は、これまで見てきたように、「市街化を抑える区域」です。
そのため、原則として自由に住宅を建てられる区域ではありません。
でも、農業をしている人に、「市街化調整区域だから、農地の近くには住めません」となったら困りますよね。
農業は、田んぼや畑など、その土地と深く結びついた仕事です。
そこで都市計画法では、一定の農林漁業を営む人の住宅などについて、開発許可の対象から除外する仕組みがあります。
根拠は都市計画法第29条
農家住宅について重要になるのが、都市計画法第29条第1項第2号です。
この規定では、市街化調整区域などで行う開発行為のうち、農林漁業のために必要な一定の建築物や、その農林漁業を営む人の居住の用に供する建築物については、開発許可を受けなくてもよいとされています。

ここで大切なのは、「農家住宅だから許可を取って建てる」というより、一定の条件を満たす農家住宅については、都市計画法第29条の開発許可が不要になる場合があるということです。前回出てきた都市計画法第34条とは、少し仕組みが違います。
農地を持っていれば農家住宅を建てられる?
ここで、「うちにも田んぼがあるから、農家住宅を建てられるんじゃない?」と思うかもしれません。
ところが、農地を持っている=農家住宅を建てられるという単純な話ではありません。
・実際に農業を営んでいるのか
・どのような農業をしているのか
・その住宅が農業を営む人の居住のためのものなのか
こうしたことを確認していく必要があります。「登記簿を見たら畑を持っていた」というだけで、農家住宅として扱われるとは限らないのです。
普通の住宅と何が違うの?
完成した建物だけを見れば、普通の一戸建て住宅と農家住宅、正直、見分けがつかないこともあります。
玄関があって、リビングがあって、寝室がある。見た目は普通の住宅です。違いが出てくるのは、「その住宅が、どのような理由で建てられたのか」という部分です。
農家住宅として建てられた建物には、農林漁業を営む人の居住用住宅として建てられたという経緯があります。
この「建築された経緯」が、後になって重要になることがあります。
農家住宅を中古で買えば普通に住める?
ここは特に注意したいところです。市街化調整区域にある中古住宅を見つけて、「広い家だし、土地も広い。値段も安い!」となったとします。
そこで、「買って普通の住宅として住もう」と考えます。

ところが、その住宅を調べてみたら、もともと農家住宅として建てられていた。
こういうことがあります。農家住宅として認められた住宅を、農業を営まない人が取得して一般住宅として利用する場合には、都市計画法上の用途変更が問題になることがあります。
つまり、「建物がすでにあるから、誰が買って住んでも大丈夫」とは限らないのです。
だから建築された経緯を調べる
市街化調整区域の中古住宅を購入するときは、現在の建物を見るだけではなく、「この住宅は、もともと何の住宅として建てられたのか?」を確認することが大切です。
・農家住宅なのか
・分家住宅なのか。
・許可を受けた住宅なのか。
・それとも別の経緯があるのか。
古い建物になると、昔の許可書類などを確認しなければ分からないこともあります。

市街化調整区域では、「今、何が建っているか」だけではなく、「なぜ、その建物がそこに建っているのか」を調べることが重要です。
農家住宅見た目は普通の住宅でも、その建築された経緯には大きな意味があります。
中古住宅や空き家を購入するときには、少し注意して見てみてください。

次回のブログはコチラ→<市街化調整区域の基礎知識⑨>分家住宅とは?
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2026年08月10日 12:23