<空き家になってしまった場合の基礎知識⑧>「管理不全空家」「特定空家」って何?
誰も住んでいないけれど、とりあえずそのままにしている。
そんなとき、「空き家を放っておくと、特定空家になるらしいよ」なんて話を聞くことがあります。
さらに最近は、「管理不全空家」という言葉も出てきました。
似たような名前ですが、何が違うのでしょうか。
空き家になっただけで「特定空家」になるわけではない
まず、ここは大切です。実家に誰も住まなくなったからといって、すぐに「特定空家」になるわけではありません。
問題になるのは、空き家を適切に管理しないまま放置して、建物や敷地の状態が悪くなっていく場合です。
例えば
屋根や外壁が傷んでいる。
草木が伸び放題になっている。
ごみなどが放置されている。
このような状態をそのままにしていると、周囲にも影響が出てくることがあります。
「管理不全空家」って何?
管理不全空家は、簡単にいうと「このまま放っておくと、特定空家になるおそれがありますよ」という状態の空き家です。
令和5年(2023年)の空家法改正によって、新しく設けられました。
まだ特定空家になるほどではなくても、管理が十分にされていない空き家について、市区町村が所有者に指導や勧告を行えるようになりました。
つまり、ひどい状態になる前の段階から対策しましょうという仕組みです。
「特定空家」になると?
さらに状態が悪くなり例えば、
・倒壊など保安上危険となるおそれがある。
・衛生上有害となるおそれがある。
・景観を著しく損なっている。
・周辺の生活環境を守るために放置することが不適切である。
といった状態になると、「特定空家」として市区町村から対応を求められることがあります。場合によっては、指導・勧告、さらに命令などへ進むことがあります。
固定資産税にも関係する
住宅が建っている土地には、一定の要件を満たすと固定資産税の「住宅用地特例」があります。
ところが、「管理不全空家」や「特定空家」について、市区町村から勧告を受けると、その敷地は住宅用地特例の対象から外れることがあります。
「古い家を残しておけば、土地の固定資産税はずっと軽減される」とは限らないわけです。
役所から連絡が来たら放っておかない
市区町村から空き家について連絡や通知が来たら、「誰も住んでいない家だから、そのうちでいいか」と放っておかないことが大切です。まず、何について連絡が来ているのか確認しましょう。
草木なのか。
建物なのか。
屋根や外壁なのか。
そして必要な対応を考えます。
空き家は「何もしない」が一番困る
空き家になったからといって、すぐに売ったり解体したりする必要はありません。しばらく残しておくこともできます。
ただし、「残しておく」と「放っておく」は違います。
ときどき建物を見る、草木を確認する、壊れているところがないか確認する。
空き家になった実家を残すのであれば、最低限の管理は続けていきたいところです。
「まだ大丈夫だろう」と思っているうちに状態が悪くならないよう、ときどき実家の様子を見てみてください。
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